RACサマーキャンプin板取
2008.8.21-8.30
板取の長期自然体験キャンプが復活しました。今回地球環境基金情勢事業の『RACサマーキャンプin板取』
として多くの子どもたちを集めて開催できたことはまずもって喜ぶべきことです。門原の人たちにも3年ぶりの子どもキャンプに喜んでいただきました。
板取といえば水のきれいさを売りにしたキャンプですが、川遊びが大好きな子どもたちにとっても川遊び三昧の長期キャンプは印象深いものになるはずです。これまでの板取長期キャンプは子どもたちが自然の中の困難な場面に立ち向かっていく冒険的な要素を大切にしてきましたが、今回は川遊びの中で子どもたちが学び成長していく過程を見守っていくというキャンプの趣旨を改めて確認しました。私たちエヌエスネットはこれまで実施してきた長期キャンプの中でその効用を実感として確信してきましたが、今回は山下先生を中心とした福山平成大学のスタッフに帯同していただき、観察とアンケートによってその成果が数値として実証する試みが行われました。長期的な結果がでるのはまだ先ですが、画期的な試みとして期待が持てるところです。
今回のキャンプは豊富なスタッフとバランスの取れた参加者の人数構成を前提にして新しい試みを行いました。
@男女混合の4人班で4版編成としました。それと連動してA学生のキャンプリーダー(キャンプカウンセラー)をキャンプの実施の前面にだし責任のあるスタッフは後ろに引くことにしました。結果は参加者にとってもスタッフ(とくに学生、リーダーだけでなく補助スタッフも)学びの多いものになったと思います。その成果は最初のチームビルディングとしてのポイントラリーと最後とお別れパーティーの準備と実施のよくでていました。何かにつけ男女別れとて行動しだがる年頃の子どもたちは最初は戸惑って衝突やいさかいが見られましたが、最後は和気藹々として準備を進めすばらしい出し物を披露してくれました。また、年長者と年少者、得意分野での役割分担がしっかりできていたのも印象的でした。
冒険的川遊びの効用はというと、一人ひとりの子どもたちがそれぞれの困難をのりこえて目に見えてたくましくなっていくということです。単に自信がついたというだけでなく、余裕ができてほかの子に対して気配りができるようなるというのは特筆すべき点です。ですから、最初と最後を除いてチームによる活動は(食指の準備と片付け以外は)まったくなかったにもかかわらず子どもたちに協力の心が育っていったといったことは冒険的な体験プログラムの大きな力です。すべての参加者が挑戦でいたわけではありませんが、半数以上の子どもたちが挑んだ「板取キャンプ場から川浦渓谷への谷の遡行」は子どもたちのとってはまさに命がけの<冒険>だったと思います(年寄りの私にとっても冷たい水は正直つらいものがありました)。飛び込みや「天然のウォータースライダー」などのワクワクのあそびもありましたが、泳ぎ上り、壁のへつりや流れの中の渡渉といったドキドキ(ビクビク?)のチャレンジもありました。これをやり終えて、疲れきった顔の子どものいましたが、参加したすべての子どもたちにやり遂げたという満足の表情がありました。わたしはここに冒険的キャンプの凝縮された要素を見る思いがしました。 高屋(良さん)記
地球環境基金助成事業