今シーズンのネイチャースキーの集大成、『春の野麦子ども自然体験村』の報告です。
昨年末、まともな降雪があり、今シーズンは…と期待をもたせましたが、まるっきりのはずれ。とんでもない暖冬寡雪でした。ちなみに昨年は冬を前にして野麦ではカメムシが大発生したそうで、大雪の年になるはずでしたが、予想は見事には外れました。「ムシの知らせ」も狂わすような自然界の異変があらわれているのでしょうか。
それでも、「山雪の神様」は私たちを見捨てませんでした。「今年は雪ないぞ〜〜!」と野麦からの緊急報告が入った数日後、寒気が入ってきてしっかり積もってくれました。助かった!野麦に入った27日、学舎のグランドには15cmの新雪が積もって、子どもたちを歓迎してくれました。
1日目、閉鎖中の国道を歩くスキーで野麦峠に向かって上がりました。これは春の野麦キャンプでは初トライ。ということは子どもが歩くスキーで峠への道路に入ったのは本邦初!
2日目、定番「鉄塔の森」への歩くスキーでの散策―ネイチャースキー。これも新たな降雪でやっと可能になったもの。ウサギ、キツネ、テン、いろいろな動物の足跡を見つけました。リスの巣、「クマ棚」(クマが木に登ってドングリを食べた跡)の発見。森も中に入って、楽しい自然観察を楽しみました。もちろん、帰りは林道滑走!新雪の感触はとても気持ちのいいものでしたが、ワックスを塗ったにもかかわらず、スキーのソールの雪がべったり着いて困りました。
午後は、野麦の天国「牧場」へ(昔の牧場、いまはオートキャンプ場)。せっかく渉さんが除雪をしてくれた道路も降雪で車では上がれない。自分の足で上るしかない!全員で歩くスキーで「牧場」までの上りにチャレンジ。もちろん、歩くスキーが初めての子、年少の子、体力のない子には無理をさせられないので目標は中間点の小屋。それぞれ、自分のペースで融け残った雪を選んで上って生きます。体力のある子は、元気が有り余っているので板をつけたままでの旧街道の石仏までの登りにチャレンジ。根性で登り切りました。本邦初!この勢いで全員「牧場」まで上りきってしまいました。えらい!すごい!積雪期の歩くスキーでの野麦の牧場への踏破、本邦初!
3日目、春の野麦キャンプのシンボル「イグルー(雪のブロックで作った家)作り」。このところの冷え込みで雪がさらさら(イグルーづくりにとっては悪雪!)無理かと思いましたが、やっと気温も緩み何とか可能になりました。2グループにわけて製作に取り掛かりましたが、全員の協力がすばらしくそれぞれ1時間ほどでできたしまいました。小ぶりのイグルー2コですが、これがなくてはね。
4日目、春の野麦キャンプのメインイベント「雪上オリンピック」。その前に午前中は「牧場滑りまくり」。真っ青な空の下、硬くしまった雪原にはそこかしこに動物の足跡が残り、「アニマルトラッキング」を楽しみながらのネイチャースキーとなりました。そしてとっておきのチャレンジスキーの斜面(暖冬の中、奇跡的に残ってくれました)へ。何人も勇敢に挑戦し、転んで、転んで、そして成功しました。
午後からの「雪上オリンピック」は大いに盛り上がりました。「スノーフラッグ」、「雪球的あて」、「ブルーシートで人運び」、「リスのくるみ探し」とつづいて最後は「8の字レース」で熱戦を締めくくりました。結果は…、梶浦審判員長の絶妙な配点もあり、両チーム「同点優勝」に終わりました。「よくがんばった!感動した!」
そして、名残を惜しむかのように「囲炉裏端の集い」で最後の夜が更けていくのでした。
春 の 野 麦 子 ど も 自 然 体 験 村
2009.3.27-31