『石徹白ネイチャースキー』の初日はもったいないようないい天気になりました。
 幸先いいといいたいところですが、出発のJR岐阜駅で「高山線で動物との衝突による列車の遅れ」との放送があり、長良川鉄道への乗り継ぎがうまくいかずいきなり2時間ちかいロスになってしまいました。これは「野生動物との出会い」の前兆、といった具合になってほしいところです。
 宿舎の「カルビラいとしろ」に着くと、自己紹介、オリエンテーションは後回しにして早々に裏の森に滑りに行きます。今回は小3から小5と低学年中心の参加者ですが、みんなネイチャースキー経験者なので、初心者だと苦労する林道の登りも簡単に上っていきます。そして遊びのフィールドの森の広場へ。このところの冷え込み(昨日は全国各地で記録的な最低気温になりました)で雪質は最高。どんどん雪の斜面に飛び込んでいきます。そしてこけます。転んで雪まみれ、そして笑顔。これこそがネイチャースキーのだいご味です。あっという間に時間が過ぎ、今日のネイチャースキーはおしまい。
 つづいて夕食前のプログラム<ムササビ観察>。日没の時間に合わせて中居神社の境内に入りました。寒い雪の上で30分待ちました。しかし、一向に気配なし。(ただし、リーダーの一人がムササビが滑空するのを見ました。)結局、我慢しきれずギブアップしました。ムササビ日に出会いたいという気持ちが立ちなかった?(少しおしゃべりがうるさかったかも) 「動物に出会える」梶さん(野生哺乳動物の専門家梶浦敬一先生)がいないと会えないのかなあ。
 がっかりしながら、車で会える途中いきなりテンが飛び出しました。あっという間に道路脇の雪の壁を駆け上がって姿を消してしまいました。それでも参加者の子ども全員が逃げていくテンの姿を見ました。もちろん写真を撮る暇はありませんでしたが、足跡の証拠写真はしっかり撮っておきました。これでみんなテンの足跡は覚えましたね。そして、遅れて歩いてきた2人リーダーを乗せて帰る車の中、今度は車の名前をかけていくタヌキを目撃しました。これも証拠写真を。野生動物の足跡がそこらじゅうに残っているのが納得できますね!
 2日目、歩くスキーでの「石徹白大杉挑戦」です。マイクロバスで送ってもらって中居神社からのスタートです。どんよりと雲が立ち込めた重苦しいような天気ですが、雪は軽く子どもたちの足取りもしっかりしています。テン(分かりますね)、キツネ、ウサギ、シカ、カモシカを動物の足跡がそこかしこに見られます。人気のない雪のフィールドの中を歩くのはとても気持ちのいいものです。でも自然の脅威の中にいるのも事実です。雪は落ち着き、思ったよりデブリ(雪崩の跡)は小さかったですが、それでも道路を遮断にしている雪を越えたり水の流れで(石徹白はフルでも水が多い!)雪の道路が割れ狭い雪の通路を渡っていかなければならない、といった困難が待ち受けています。そして、前方に完全にデブリで道路が遮断されている雪の斜面が!その下は垂直に谷まで落ちる壁になっておりかなりの恐怖感があります。万全を期してここで引き返す決断をしました。やはり「大杉」は遠いですね。
 あとは遊びのネイチャースキーの時間です。適当な斜面を見つけて滑ります。(もちろん滑った後は登り返しです。)雪はたっぷり、雪質最高なので、気持ちよく滑れます。気持ちよく転べます。勢いをつけて滑りこみ小川も越えてしまいます。そして、雪の河畔林探検。誰も入ったこともないような雪のフィールド。これぞ本物のネイチャースキーです。シカが樹皮や小枝を食べた痕。野生動物の気配が濃厚です。いつまでも遊んでいたいところですが、雲いきが怪しくなってきました。
 天気予報通り雪が降ってきました。まずは安全圏まで戻ります。みんなまだ足がしっかりしているので、昼過ぎには中居神社に着いてしまいました。そこで神様にお参り。雪に覆われた人気のない本殿で今年の「しめ詣で」を済ませました。時間があるので、大杉群の探検。このあたりも動物の足跡でいっぱい。スギの巨樹の中には大きな洞の開いたものもいくつかありました。クマが冬ごもりに使ったこともあったのでしょうか。
 まだ物足らないので、さらに浄安杉まで登ります。雪を踏みしめて進むこと20分。2本の杉は下のほうでつながった形の巨大な杉が現れました。今回の参加者(8名)全員が手をつないでもとても一周できない太さです。石徹白の森の大きさ、深さを感じたものです。帰りは本殿の裏まで一気の雪の斜面を駆け下りました(元気な子のみ)。
 3日目は恒例の裏の森の展望台までの「ハイク」。、前夜からの水っぽい雪は上がりまぶしいような晴天になりましたが、雪の表面は固まった「モナカ雪」。けして滑りやすい雪ではありませんが、これも石徹白も雪。雪の感触を楽しみましょう。最終日なので、全員で先頭を交代して進みます。前日の疲れもなく元気に上っていきます。、展望台に着くとこれも恒例の雪合戦。十分遊んだあと、最後は名残を惜しみながら、滑って戻りました。
 今回も中身の濃いネイチャースキーの3日間(実質2日間)でした。

 やはり石徹白の冬は「いと白」(めちゃ白、チョー白、スーパー白)でした。石徹白ありがとう。来年もまた来ます。

12/27  
快晴の中、2時間遅れで北濃駅到着
時間ロスがもったいない 
気がはやる中ストレッチで準備運動  雪のグランドを進みます。
歩くスキー経験者ばかりなのでみんなトレースがきれい 
森の広場で思い思いに滑って遊びます  東屋をバックに集合集合写真
みんな元気です! 
 
あっという間に時間が過ぎ楽しいネイチャースキーもおしまい  余裕を残して戻ってきました。
もっと滑りたかった? 
中居神社でムササビ観察杉木立の中から見る星空は美しかったがムササビは滑空せず。残念!  テンが走り去るのを車の中から目撃
これが足跡の証拠写真 
タヌキが車の全歩を逃げていくのを目撃
これが足跡の証拠写真 
12/28   
石徹白大杉への道
いくつかの難所を越えながら難所を歩くスキーで進んでいきます 
休憩タイム
子どもたちが雪のトンネルを掘りあげました
「石徹白大杉」は諦め、雪遊びの時間に  手記の斜面を見つけ、クロカンスキーでの滑降にチャレンジ  人が入っていない雪の河畔林を歩くスキーで散策。
これぞネイチャースキー !
 
ここは野生動物のフィールド
シカの食べ痕がしっかり残っています 
石徹白の天候は変わるのが早い。
雪が降りききる中の退却 
誰もいない中居神社の本殿(雪よけのシートで囲われている)で今年最後のお参り  大きな杉の洞を見つけ入ってみる。
冬ごもりのクマの気分? 
「承安杉」まで登りました。
石徹白を代表する杉の巨木です。
12/29   
夜半までの降雪とは打って変わっての快晴
最後のネイチャースキーに向かって出発 
湿雪が冷え富で固まった「モナカ雪」
トレースのない雪道を子ど達が先頭になって進みます
森の展望台に到着
暖かい飲み物をおやつで休憩します。 
恒例の雪合戦。
リーダーが攻撃の的です。 
全員「お立ち台」にそろっての記念写真
「元気です!」 
 
滑りづらい雪質にも頑張って転ばずに滑ってきます  リクエストにより森の広場でひと滑り
みんな初日に比べずいぶんうまくなっています 
最後のネイチャースキーも終わってしまいました。
もっと滑りたかったねえ 
最後の<振り返り>をと感想文書き
あっという間の3日間だったね
長滝駅から長良川鉄道の列車に乗り込みます。
雪の白鳥にさようなら 

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石徹白ネイチャースキー

2012.12.27-29