揖斐大野・ふがりの森 親子で森遊び・森づくり

    ―フユイチゴジャムづくり―  2014.1.19

 「ふがりの森」もすっかり冬もたたずまいです。お隣の運動公園も人気はなく冬の冷たい風が吹いているばかりです。 はたして、小さい子どもを連れた家族はやってきて来てくれるのでしょうか。
 来ました。風花(風によって運ばれてくる細かい雪)が舞う中、2組の親子(もちろんリピーター)が現れました。風が冷たいので森の中に入って、挨拶と事前説明。テーマは“冬の木のキノコさがし”(下見をしたけど食べられるキノコは期待できないな~)。「カンタケ」にかわる<採って、食べるシリーズ>の候補はキイチゴ(これも下見をしてけれど実つきが悪く、ジャムづくりにまで行くのは難しい)。とにかく、森の中に入って探してみよう。
 林床に群生するフユイチゴの実を見つけると参加者の親子は喜んで摘みにかかります。そして味見をしてみます。味はいまいちですが?(小さい子どもと女性は食べられるということになると夢中になる。)つぎにシイの実(ツブラジイ)を見つけます。秋に落ちた実は実入り悪かったり、虫に入られたりしているのもありますが、小さな実を割って中身を食べてみると、「美味しい!」
 「カンタケ」は見つからない。摘みとったフユイチゴの実も十分とはいえない。とりあえず引き返そうしていたところ…、「キイチゴいっぱいあるよ~!」 参加者のお父さんがみつけました。森の中にきれいな赤い実をつけたフユイチゴがいっぱい!みんなで夢中になって摘みました。ジャムにするには十分なフユイチゴが採れました。
 昼食の後、いよいよジャムづくり。運動公園の駐車場わきの東屋は吹きさらしなので、隣の「ほたる公園」の休憩ベンチを借りました。キャンピングコンロとコッフェル(登山用の携帯なべ)で集めたフユイチゴの実に砂糖を加え煮詰めていきます。そして6月に摘みとったニガイチゴの実(この日のために冷凍保存しておいた!)を同じように煮詰めていきます。煮詰めていくとイチゴの果汁分がとんで少しとろっとしていきます。い色もきれいな濃い赤色に変わっていきます。自然に生えている実の赤、摘みとって集められた実の赤、加熱され、濃縮された濃い赤、すべての色が美しい! 甘酸っぱい、おいし沿いな色が漂ってきます。そして完成!いよいよ試食!貴重な手作りジャムです。一人ひとり2種類のジャムをスプーンで一杯ずつ味わいます。生の実とは一味ちがう濃縮された味と香りが口の中に広がります。感動!フユイチゴとニガイチゴ、どちらもなかなかの味ですが、参加者の感想は? ニガイチゴのほうがより美味しい。
 冬のさなかで、企画した私も正直まともな「採って、食べる」プログラムは期待していなかったのですが、参加者の「熱い思い」によってすばらしい成果が上げられました。今回は全員夢中になってフユイチゴジャムづくりに入り組めたのが一番でした。ご褒美はきれいで美味しいジャム(少しですが、お持ち帰りもできました)。
 また、「ふがりの森」の自然と子どもたちから教えられました。次が楽しみです。


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