この夏、北東日本は雨が多く日照不足、西日本は雨も多いが猛暑。温暖化の影響だそうです。で、夏の野麦キャンプも異常事態。参加申し込みがなく、キャンプリーダ希望があっただけ。『夏の野麦リーダーキャンプ』に切り替え、高校生と高専生のわずか2名で実施しました。一人は野麦キャンプと板取キャンプの経験者、もうひとりはほとんど自然体験なし。果たしてどうなることでしょう。
まずは心配な天気。結論から言うと4日間とも降られました。2人の体力については自然の中を歩くには十分でした。キャンプ拠点の野麦オートビレッジに着くと早速タモ網をもってキャンプ場わきの小川(といっても谷川)へ。いきなり、ブッシュで覆われた細い流れに突っ込みます。二人ともタモさばきはいまいち。それでも野麦初体験のK君は小さいけどイワナを1匹ゲットして大満足。夕方からは案の定雨が降ってきました。
2人の体力を当てにして、2日目からは歩き回るプログラム。午前中は中部北陸自然報道<旧野麦街道糸引きの道>アイミックスキャンプ場〜野麦オートビレッジキャンプ場の「神立原越え」 さすがふたりとも柔道をやっている運動部系。余裕のハイキングです。前半は山の西斜面でとの夏の天候の加減もあって湿気が多い感じで快適でありません。東側斜面に入ると広葉樹の林になり気分が良くなります。いろいろなキノコがいっぱい出てきます。イノシシもこういう場所が好みなのか、そこらじゅうを掘りくりかえしています。今年もイノシシの活動が活発なようです(車の中から林道をかけていくウリボウを目撃しました)。こうして午前中の自然歩道散策は無事終わりました。
午後は小中学生、若者が大好きな川遊び。(堰堤という人工物を気にしなければ)水の流れ、岸の岩肌、周りの林の緑、すべて素晴らしく美しい。もちろん、身を切るような冷たい水につかるのは身が引き締まるほど気持ちいい。ただし、私(良さん)は「年寄り冷や水」になるので、水の中には入りません。流れの中への飛び込みを繰り返していたふたりもさすがに体が冷えて河原に上がってきましたが、あいにくの日が差さない天気で寒がっていました(猛暑というのにこの贅沢)
夜の部は定番の<ナイトウォーク> 本来は視覚以外の4感を研ぎ澄ますのがねらいですが、クマに出会う恐れがあるので、クマよけ鈴をつけました。野生動物の気配を感じることができなかったのは残念(クマよけ鈴をつけていたのでしようがありませんが)。
結局、この日は3万歩以上歩きました。
3日目の雨が降る予報。空模様を見計らって野麦峠ハイクを敢行します。(天気が良ければ、野麦峠へのロングナイトウォークとハイキングの連続をねらっていました。) 山の上のほう黒い雲が変わる中、県道わきの駐車スペースで車をおいて歩き出します。ふたりとも足が強いので快調なペースで登っていきます(ハイキングと言っていますが実際は「登山」) 前半の針葉樹の人工林を抜けると気持ちのいい広葉樹の森が広がります(特にブナ林が美しい)。地蔵堂に着き、お約束の「飛騨が見える〜」ポーズ。峠が間近になっても天候がもったので、展望台を目指します。昼食を終えたころ、黒い雲がやってきて強い雨が降り出しました。雨の中県道を下ります。さすが雨の中の車道歩きは嫌だったそうですが、8.7kmの下りを1時間15分で歩ききりました。よく頑張りました。峠までの車道、車での行き来、夜の歩き、そして一部ネイチャースキーでの歩きしか知らない私にとってはと手の新鮮な景色が味わえました(道路わきのクサボタンがきれいでした)。歩かないと出会えない風景がある!
この日も3万歩を超えました。
最終日、雨の中岐阜に向かいました
。高校生、高専生の3日間の感想。「山登り(ハイキング)が楽しかった(そう言ってくれるとこちらもうれしい)。」「川遊びが楽しかった。」今度はキャンプリーダーとして子どもたちと自然体験の楽しさを分かち合ってください。お疲れ様でした!
2017 夏 の 野 麦リーダーキャンプ
2017.8.22-25