　金華山・長良川の生き物と遊ぼう

　　　―インフレータブルカヤック川下り―　　　2024.8.13

　記録的な猛暑日続き。今日の岐阜市の最高気温は３９℃。室内でおとなしくしていたいとこですが、それも健康的精神的によくない。それで大人の川下り決行になりました。前日にエヌエスネットの『夏の野麦子ども自然体験村』ＯＢ飲み会がありました。そこで千葉から盆帰りしていたキヨ（『飛騨美濃自然学校』第1期生）に声掛けして２人で長良川を下ることになりました。
　ゴール地点の長良川公園に集合。藍川橋河原（橋の架け替え工事のため進入禁止になっていましたがこの夏からはいれるようになりました）へ移動。暑さのせいもあって川遊び客は少ない。河原に入った途端、軽トラがスタックしかけましたが、下りて二人で押して脱出しました。（石河原をなめてはいけません）。続いて入ってきた父子の乗用車がまともにスタックしてしまったので、二人で押して助けてやりました。水位が下がった（平水－15cm）川にインフレータブルカヤック（空気を入れて成形する２人艇）に漕ぎだしていきます。対岸の山田川合流点を目指しますが、アユ網の漁師がいてこっちに来るなとのこと、しもで上がろうとしましたが、岸に近づくのだめとのことで、そのまま下って瀬はいります。想定していた通り水深が浅く、途中ボートから降りて引っ張ってクリアしました。いつもは岩にぶち当たる流れが強く、反転流に引きこもれそうになるところですが、今回は容易に左の山田川合流点に入ることができました。そこで上陸。流れ込みをさかのぼって「プール」を見に行きます。すでに釣り人が入っていたので、そこでは遊ばず本流への流れ込みで遊ぶことにしました（初トライ）。
　まずは「天然のウォータースライダー」水量は不十分でしたが、長良川初体験のキヨには是非と、トライしてもらいました。私もやってみなしたが、予想通り底の岩で尻を打ちましたが、やはり気持ちのいいものです。続いて「あんま釣り」に挑戦。プールからの流れだしの川底の石の裏の川虫（クロカワムシ）をとって餌にして釣りを始めました。最初は小魚に餌をかじられるばかりでしたが、場所を変えると、キヨの竿にオイカワがヒット。婚姻色の出たきれいな魚でした。私のほうは全然かからずだんだん焦ってきましたが、終了間際立て続けに2匹かかり満足のうちに終わることができました。
　次のポイントは、すぐしもの「飛び込み岩」岸にボートを上陸させた後、泳いで岩にとりつきます。キヨの飛び込みトライ。さすがエヌエスネットの自然学校の卒業生。絵になります。私もトライしましたが、暑い夏の飛び込みは格別です。子どもなら飽きずに飛び込みを繰り返すところですが、「ミッション終了」ということで川下りを続けます。流れが弱まった長良川をしっかり漕いで下っていきます。川遊びの客が少なめの千鳥橋を越えて「古津のわんど」に上陸。岩を登って木陰でお弁当。いつもは水上バイクの音がうるさい場所ですが、今日は静か。時間的なは十分余裕がありますが、ボートの空気が抜け始めた（バルブの不調か）ので先を急ぎます。
　昼になり、いつもはアゲインストの川風が吹くところですが、今回は弱い。その代わり暑い！その暑さの中釣り人の姿。川幅が狭くなるとよけて通過することができないので、大声で「通ります！」と声をかけていくと、快く笑顔で竿を立ててくれました。川は「自由使用」でお互い様ですが、最近お釣り人はマナーがいい？鵜飼大橋をすぎると人がまばらな川岸を右手に見ながら下っていきます。右岸にホテル街が見えてくるととゴールは間近。キヨにはボートから飛び込んで「川流れ」（これが気持ちいいんだな）でいってもらいました。水量が少ないので長良橋の手前で上陸。ボート、器材を上まであげて終了。正午過ぎの早い時間でした。
　例年夏休み中の川下りは人気があり参加者が集まるのですが、今年は暑すぎる。川遊びやバーベキューをしているのはほとんど若者か外国人（子どもたちはどこで何をしているのでしょう）。そんな中やはり長良川の存在は大きい。雨が少なく水量が少ない。水温が高い。その割には川の環境は悪くない。川を漕ぎ下りながら、泳ぐ魚の姿が見える。川底の石も見える。竿を出せば魚が釣れる。岐阜市育ちの私たちには普通のことですが、決して当たり前のことではありません。そういうことを改めて認識させてくれるのはよそから来た人たちの目です。ただし、それは「観光」だけでは不十分です。そういう意味ではボートで川の上に乗り、水の中に入り川の自然を身をもって感じる体験は大切なことです。今回はたまたまのきっかけでエヌエスネットの自然学校の卒業生に長良川の自然を体験（フルコース）してもらいましたが、十分満足してもらったと思います。この機会がなければ、この暑い中自分は何をやっていただろうかと考えてしまいます。出会いに感謝。長良川にも感謝です。