参加希望のお父さんを含め中高年の4人でやる予定でした。そこへの声掛けで急遽親子の参加が入りました。節分ということもあり大変うれしかったのですが……、板と靴の準備が間に合わなくて十分対応できるか?<中級編>の能郷谷ネイチャースキーにうまく適応してもらえるかどうか?当日雨の予報もあり、小学生が耐えられるかどうか?心配がいろいろありましたが、結果は……すばらしいネイチャースキーの1日になりました。
 集合時間9時の道の駅織部の里は細かい雨が降っていました。能郷谷へ向かう車の前方に真っ白な能郷白山が現れ、天候好転の兆しが見えてきました。参加者は常連のK家のお父さんと初参加のYさん親子。小3のH君には手持ちの靴が大きすぎたので足先にナイロンストキングを詰めて調整しました。ただし、板は大人用の160cm。とりあえずそれを履いてもらうよりしようがありません。能郷谷入口(作業場の一部をお借りして駐車させてもらいました)までは路面に雪はなくスムーズに入れました。
 クロスカントリースキー(歩くスキー)の板をつけて(初体験の親子は上ってから)雪原に立ちます。まずは歩く練習。湿雪でしたが歩くのには悪くなかったの、二人とも苦労せずに歩いています。まずは上出来のスタートです。それでさっそくみんなで「雪上豆まき」 参加者募集の時は節分前日と思ってましたが、今年は2月2日(100年に2回)ということでラッキー。前日バローで豆を仕入れて(「節分セット」は店頭から消えていましたが、店員さんに話をしたら、倉庫から鬼の面を出してくれました。ありがとう。)チバちゃんがお面をかぶり鬼(適役)になり、みんなで「鬼は外」 もちろん豆は拾って食べます。今度は「鬼追い豆まき」(豆が尽きたので途中から雪玉あて) 鬼も追手もストックなし。クロカンスキー初めてのYさん親子、何でもないようにノンストックで動き回っていましたが、よく考えてみるとこれってかなりすごいこと。この時点でこの後のクロカンスキーでの雪への順応はできていたのですね。
 ここからがネイチャースキーの本番。雪の林道を登っていきます。途中雪が切れますが、切通しを抜けると前方に能後谷が開けてきます。いつもはここで川に向って滑り込むところですが、ネイチャスキー初体験の参加者もいるので、そのまま林道を進みます。谷川の水の流れがある個所はスキー板を脱いで通過。右手に気持ちのいいまばらな河畔林が見えてきます。緩やかなスロープを滑り込んで、お昼にします。持参した携帯スコップで雪を掘り、雪のテーブルを作ります。空もすっかり明るくなり、とても気持ちのいいロケーションになりました。(天気さえよければ)雪上ランチは最高ですね。
 昼食を終えたら、さっそく滑って遊びます。適当な斜面がいくつかあるので、各自好きな斜面を選んで滑ります。滑ったら登り返します。初心者は最初は苦労するところですが、Yさん親子、喜んで滑っています。もちろん思うようにいかず転ぶこともありますが、転んでも楽しいのがネイチャースキー!そのうちに調子が出てきたKお父さん。滑れそうな斜面を見つけてトライ。雪のないときは人工的な堤の「壁」になっているところですが、しっかり雪がつけば一段下に滑りこむことができるのです。スタッフのナオさんとゲストのチバちゃんが安全なルートを開拓し、全に下まで滑り降りてくることができました。能郷谷ネイチャスキー初挑戦でここまでこれたのは大成功です。広い河原の雪原はまさに別天地です。各自思い思いに歩き回ります。一番やる気のKお父さん(今回も1人でも参加するといっていた)、気が付いた向こうのほうの台地に上がっていて、そこからの滑りにトライしていました。それで残りのメンバーもそれに続くことにしました。急な大地の斜面。ここは階段上りで。小学生の低学年だと苦手とするところですが、周りの大人たちのアドバイスもあってがんばって登り切りました。小学校以来のスキーといっていたYお母さんも平気で登ってきて大したものです。「自分の足で登った斜面は滑れる!」、「登りも滑りもスキーの上にまっすぐ立ってしっかり踏みつける!」とはいえ、急な斜面を見下ろすとどうしても恐怖心が出てしまう。腰が引ける。それが失敗のもと。根性の人Kお父さん。トライを繰り返し、最後しっかり立って「壁滑り」に成功しました。この時思い出しました。長野オリンピックのスキージャンプ団体の最後 「立て、立て、原田~、立った~~!」やりました。残るは小3のH君。未開拓斜面に果敢に挑戦。最後スキーが埋まり転んでしまいましたが、ナイスチャレンジ!滑降成功に認定しましょう。
 こうして楽しく無事にネイチャスキーを終えることができました。ただし想定通りのトラブルも。今回初めて、アウトドアサポートシステムから譲り受けた中古の靴と板を使用しました。見た目は問題ないのですが、履いているうち経年劣化でことごとく靴底がはがれてしまいました。すべてテーピング用のテープで応急処理して使い続けました。自然体験には危険はつきものですが、面白いフィールドほどそれに比例してリスクも高まります。今回はチバちゃん、ナオさんのサポータが入り心強かったです。なによりもYさん親子のネイチャスキー初体験が印象深いものになったことは本当に幸運でした。
 今回も天(天候、積雪)、地(フィールド)、人(参加者、スタッフ)に恵まれ素晴らしいネイチャスキーの1日になりました。
あらためて能郷白山の神様にも感謝!

はじめてのクロスカントリースキーで雪の上に乗りました  雪原を歩き練習  ストックなしの練習を兼ねて節分の豆まき  能郷谷へ入る前のビフォー写真  流れで遮断された林道は板を外してわたります 
雪の斜面の滑りに初トライ  この斜面は難しい  大人も難斜面に挑戦  川まで滑り込め!  急斜面の登りにも挑戦 
急斜面の滑りに果敢に挑戦しますが……  最後までよく頑張りました  雪の能郷谷を堪能しました。  滑りに飽き足らず、まだ遊んでいます  雪がなくなった林道は板を担いで下ります 


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親と子のネイチャースキーin能郷谷
                  

2025.2.2