　　　夏の野麦に寄せて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アサーＧ（浅野　純一）

　2001年からはじまった『夏の野麦子ども自然体験村』ですが、今年は頼みの助成金が出なくて事業実施できるかどうかの瀬戸際でした。渉さん（野麦の館の主人）の『やらんと、こどもんたーがかわいそうやろ。』の一言が私の背中を強く押してくれて実施の運びとなりました。短い広報期間でしたが15名の参加者が来てくれました。今年の参加者の特徴は数年ぶりに戻ってきた子や、過去に参加した子の妹や弟が新たに参加してくれたことです。もちろん、積極的リピーターの子も沢山参加してくれました。りょうさんが言うように野麦のキャンプが文化として定着していることの現れだと思います。

今年のプログラムのうち、気がついた何点かを紹介します。
１．台風のため、登頂できなかった乗鞍登山
　　　このキャンプでは奥千町避難小屋まで寝袋・食料を担いで全員であがることが目標です。それが再確認できたことも収穫でした。私達は登山嫌いをつくらないことを合言葉にしています。もし登頂するなら天気のいい日に楽しくやりたいものです。
２．オーバーナイトウオーク
　　　ライトを点けずに野麦学舎から野麦峠までの県道を９ｋｍ歩くプログラムです。目標は夜の暗さを楽しむことです。夜の7時から歩き始め、9時40分には峠につきました。途中2箇所に給水・栄養補給の移動エイドステーションを設けました。参加者は途中でホタルを見つけました。渉さんに聞いたところ村の人たちは知らないとのこと。また新しい発見ができました。
３．森のプログラム
　　　鉄塔の森で①植物観察、②目隠しトレイル・ブラインドウオーク、③森のビバーク（緊急露営）の3つプログラムを行いました。どれも森を楽しむプログラムでした。

４．野麦の聞き取り調査
　　　①野麦のいいところ、②野麦のいやなところ、③住んでいる人数などの聞き取り調査を行い、その結果を絵地図にまとめました。一軒一軒の家の特徴をつかんだ立派なものが出来上がりました。野麦学舎に掲示してありますのでぜひご覧になってください。

　私達は毎日、そして最後にまとめの感想文を書いてもらっています。キャンプ期間中にはつらいことや仲間同士の葛藤など、個人個人の課題があったようです。そして最後にはそれを乗り越えた喜びがみんなの感想文に書いてありました。もちろん、その背景には仲間、ボランティアスタッフ、おばさん（子ども達の食事を支えてくれた渉るさんの奥さん）、地域の皆さんの暖かい支援があったことはいうまでもありません。このプログラムに参加してくれた子ども達、送り出していただいた保護者の皆様、そしてそれを支援していただいた多くの皆様に心から感謝します。
☆『みんなと別れるのはさみしいけど（ママ）。またみんなで一緒に遊びたいです。2週間が初めて（ママ）はやく感じました。ありがとうございました。また来たいです。　サト』
☆『最後に一番のおもいでです。それはすべてやりとげたことです。とってもよかったです。　タマル』
☆『今年も、本当にこのキャンプに来てよかったと思う。来年もぜったい、ぜったいこようと思います。私の事わすれないで下さい。　サユリ』
☆『特に川遊びは楽しかった。温泉川遊びのときに12分30秒もたえられたことが良かった。そして、僕はここで変わったような気がする。　ポン』
☆『最初は心ぱいだったけどみんなと遊んでいてとっても楽しかったよ。ずっといきたかった14はく13日（ママ）がいけてとってもうれしいよ。だから来てよかったよ。　ナナミ』
☆『たった2週間だったことが一番くやしかったです。2週間がおそいと思ったらあっというまですた（ママ）。これからもキャンプにいきたいです。　ムッチー』　　

7/22


開村式	村の散歩	クワガタをゲット

7/23


いばちゃんの自然観察	イノシシの掘り返し跡	かみの川で川遊び	神社でかんけり	夜のクワガタとり

7/24


野麦の調査	野麦の地図完成	キャンプ場の川遊び	イワナをゲット

7/25


木のオカリナづくり	温泉川遊び１	温泉川遊び2	温泉川遊び3

7/26


雨の朝　学舎内でストレッチ	森のブラインドウォーク	森のブラインドトレール	ペタンク

7/27


木のオカリナの仕上げ	完成した作品	かみの川で川遊び	みんなで卓球

7/28


神社掃除（奉仕作業）	ご褒美のアイス	森の中のキャンプへ	テント設営

7/29


テント撤収	野麦峠へ（地蔵にて）	イリケンの卓球教室	ナイトウォーク（野麦峠へ）

7/30


梶さんの動物の話	神社でフィールドサイン探し	神社で全員集合

7/31


自主企画（ペタンク）	自主企画（ボール遊び）	山本先生のコウモリの話

8/1

乗鞍登山


無印キャンプ場からスタート	水場でお弁当	最後のひと登り	奥千町湿原に出た	小屋前でテントを張る

8/2

下山

３時起き　朝食の準備

台風接近　雲行きが怪しい

未明の出発（空身で）

ハイマツ帯にでる

目標の露岩到着（雲の中）


避難小屋で待機	下山開始（天気はよさそうに見えるが）	正面御嶽山頂上は雲の中

8/3


ぼたもち作り	カレー作り	キャンドルファイアー（外は雨）	キャンドルファイアーのゲーム（ドリブル競争）	キャンドルファイアーのゲーム（宝探し）

8/4


最後の朝食	振り返り・分かち合い	終了証
			野麦は生き物天国